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はてなの決心高度

飛行機は初代塗装の日航DC-8が好きです。ちなみに飛行機の話題はゼロです。

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ネットに抱く夢想

ネットがあるから都市部と地方の格差は無いに等しい、だから都市から地方に住んでも変わりない生活ができるという珍妙な主張をする連中がいる。田舎暮らしという名前のファッション的生活にあこがれる連中が都市から出ていくときにしばしばこんな主張をして自己説得している。

一体ネットに何があるというのか。過大な夢想を抱き過ぎとでも言うべきだろう。

ネットの情報は多岐にわたるとはいえ、ほとんどの情報は表面的なものであったり、踏み込んだ情報が必要になった途端に有料というものが多い。それらの料金は、しばし個人のレベルでは高額なことも少なくない。

たとえば、学術情報はネットでも論文検索ができて地方でも学問が可能なわけだが、その利用料は法人向けで高価であり、個人が契約するような額ではない。個々の情報を切り売りしてくれるプランはあるものの、関連情報をたどるには予算の上限というものがあるだろう。一般のニュースだって、余程情報源に直接取材に行く形で社会の流れを知るような特殊な人たちでない限り、別にネットじゃなくても既存の新聞やテレビラジオでは駄目なのか。そして、それらの既存メディアの情報の方がネットのニュースサイトよりもよほど情報量が多い。何より、ネットの新聞社よりも地域密着のニュースにあふれているではないか。ラジオだったらネットと同様に無料だ。それとも地方に住みたい、地方LOVE、都市良くない、などと連呼しながらも見ている方向は都市部の方ばかりなのだろうか。

だから、ネットから何の情報を得るのかは不明だが、無料で得られる程度の一般的な情報を得るのであれば既存メディアという代替手段があるし、そちらの方が余程確実な情報を得られる。ところでその既存メディアは昔からあると思うのだが、これまでに都市部と地方の格差を埋めた実績はあるのだろうか。

また、ネットの情報の信ぴょう性の問題がある。

健康情報、疾病情報のサイトを見ていて思うのは、やはり他の情報と同様に、表面的なものばかりで具体的な内容を求めようとすると途端に情報量が乏しくなるということである。また、一般人向けのサイトを見ていると怪しい健康食品の広告とセットになっていたり、サイトに貼りつける広告収入目的で作った単にアクセスを稼げればそれでいい粗製乱造のコピペと変わらない中身のないサイトが目につく。作った連中は病気で困って情報を欲している患者のことなどどうなってもいいと思っている。広告収入になればそれでいいというわけである。

かといって、無料なのに内容が充実していて出典がしっかりしているサイトは、それらの情報源からの無断転載のパッチワークの可能性が高い。そうではないサイトもある。製薬会社などのサイトに行けば医療関係者向けの情報提供サイトがあるのだが、会員登録が必要で、医療職に就いていなければ登録はできないし、登録したならしたでセールスの対象にされて利用相応の付き合いは求められることになる。有料サイトも個人契約には向いていない価格設定になっている。

別に医療の話だけではなくて、専門的なことを知ろうとしたときに見返りを求めないサイトの内容は所詮その辺の本を見た方が確実であるし内容が充実している。身の回りの情報源ではあてにならないと確信するほど専門的で踏み込んだ情報がほしいなら、専門家のところにメールで会いに行くためのアポイントを取ったほうが余程ネットを有効活用できている。

「地方に住んでもネットがあれば変わらない」などという主張は具体性を欠き、全く中身がないのが分かるだろうか。地方と都市の格差の原因は別のところにあるし、それはネットの表面的な情報を見たところで埋まるものではないと思う。

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