はてなの決心高度

飛行機は初代塗装の日航DC-8が好きです。ちなみに飛行機の話題はゼロです。

ADs

非実在高齢者

昨年話題になった戸籍上生存扱いになっている高齢者の存在。確かに200歳といえば江戸時代の文化8年くらいになるから、生きていたらむしろあってみたいレベルである。今でも120歳まで生きれば十分ニュースになるので、生物としての限界に近い年齢の高齢者は生きていないとみてもおかしくない。

では、90代はどうか。80代は、70代は?彼らが生きている保証はあるか?戦争の混乱で戸籍焼失や外地の引き揚げを挟んだ世代。もうちょっと後になると、出稼ぎで地方から出奔してそのまま出身地との縁が切れた、「家族蒸発」の世代。この辺になると生きている可能性はある。

生きている可能性のある世代で、独居老人も多いとくると訪問調査にも限界がある。あくまで戸籍をもとに役所は調査するしかないから、家出で戸籍が出身地に残っていればその段階で追跡は不可能になる。これまでの事例もたぶんそんな形で昔から調査しようにもしようが無かったのではないか。

今は簡単に遠隔地への移動が可能になった。数十年前まで都市部と地方の経済格差は今よりも大きかった。だから、かなりの人口が都市部に流入している。そのうちのどれだけを正確に把握できているのか。昨年の騒動は、生物的にごまかせない年齢だから公表に至ったともいえる。

それでは、現在把握できていない住民数は何人か?居住実態がないのに生きている扱いがされて、戸籍上は残っているがどこにいるのかわからない住民は何人いるのか?恐らく相当数いるのだが、明確に断定できる決め手がないので生物的にありえない年数まで公表を控えているのではないか。

役所の意図も、背景情報を福祉詐取だけしか報道しないマスコミも、おそらくは「今後、行方不明になった国民が相当数いて、把握しきれていない」という事態が今後頻繁に起こるようになるよ、という前触れとして昨年生存実体のない非実在高齢者の情報を公表したようにしか思えない。

社会党民主党の左翼陣営は戸籍廃止を主張している。戸籍がなくなれば、確かに昨年のような騒動は起こらず、役所も失態を面白おかしく報じられることは無かった。だが、ある日突然日常の中から姿を消した人が出ても、誰も気づかないし関心にすら登らないような社会になっていたことだろう。

広告を非表示にする