はてなの決心高度

飛行機は初代塗装の日航DC-8が好きです。ちなみに飛行機の話題はゼロです。

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GOMプレイヤーのつけいる余地

韓国の企業が制作した動画プレイヤー「GOMプレイヤー」が更新の際にウイルスファイルを呼び込んだり、日本国内の病院や科学研究機関のPCから情報を韓国に送信していたことが先日ニュースになった。

どうして研究機関や病院などがGOMプレイヤーなどというスキンに広告が表示されたり、怪しい関連ソフトを抱き合わせインストールするような胡散臭いソフトを使っているのか、疑問に思う人もいるかもしれないが、むしろあの種の機関だからこそ使いうるソフトである。

PCがwindowsXPのころのものだと動画プレイヤーは対応できる形式が限られていた。windows7になるとmp4が標準で再生できたり、以前よりはましになったが、かえって動画ファイルが出始めたころの初期のビットレートの低い動画などはエラーが起こって正常再生されない場合がある。これが一般のユーザーだと、そんな古いファイルは開かなくてもよいし、最新の高画質の動画だけ楽しんでいればよいわけであるが、研究機関などはそうはいかない。

過去に蓄積されたデータを今検証する、あるいは外部から提供を受けたあらゆる形式の動画ファイルを閲覧できなければならない、という性質の要求が研究機関のPCにはある。また、周囲のPCが最新スペックでも、撮影装置が古かったり、それにセットになって画像処理をしているPCが古かったりすると取得ファイルも古い形式となって現在のプレイヤーでは非対応な事がある。

そんなに古い装置をいまだに使っているのか、と疑問に思われるかもしれないが、2000年ごろの装置なら十分考えうる。実験機器は高額で、簡単に数年で置き換わる性質のものではない。このころのカメラは既に銀塩カメラの解像度を上回っているから、検証に必要な画質が取得できれば装置を買い替える必要はないのである。

かくして、過去のデータのほかにも実験機器の新旧も混在した中で、それらの生成する画像や動画ファイルを開けなければ業務にならないのである。

GOMプレイヤーはダウンローダーが付属しているあたり、違法ダウンロード御用達といった感じの胡散臭いソフトなのだが、プレイヤー自体は操作がシンプルで各種のファイル形式に対応している。しかも、低スペックのPCでも軽快に動作する。正直ソフトとしては悪くないと思うのだ。だから、プライベートで使うかなにかしてその種のソフトを知った人が、仕事用のPCで開けない動画があって困った時にインストールして、どうせ無料だからダメなら消そうくらいの感覚で試しに使ってみて、問題なく動作するのでそのまま使い続ける、という形でこのソフトはあちこちの研究機関のPCに入り込んだと考えられる。

今この瞬間にも全国の研究機関のPCでGOMプレイヤーはひっそり動作し続けているだろうし、業務に役に立つ一方で情報をせっせと韓国に送信しているだろう。これを防ぐには各種コーデックに対応した再生ソフトを公的に配布することだろう。有料で提供となると予算が下りなかったり、研究機関向けの割高な価格設定になるから導入が遅れてこの種のソフトが入り込むわけで、無料というのは導入を促進して怪しいソフトを駆逐する動機にはなるだろう。アメリカはImageJを無償配布しているわけで、日本も動画再生ソフトを無償配布してもいいのではないだろうか。

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