はてなの決心高度

飛行機は初代塗装の日航DC-8が好きです。ちなみに飛行機の話題はゼロです。

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歴史の証言者の胡散臭さ

スノーデンという元工作員の男は、あれこれ饒舌に語りすぎているように思う。あの男がNSAのどの部署で、どのような業務をしていたのかは知らないが、やたら色々な方面の情報を語り過ぎている。

秘密裏に行われているはずの諜報戦の内容を、いち末端の職員に過ぎなかった男が、まるで上空から全体を見下ろして全貌を把握しているかのように詳しく諸般の項目について語っている。ここまで詳しいと却って嘘臭く見えてくる。末端の人間が上層部の真意をどうして知りうるのか。そこまで筒抜けな組織は諜報機関ではないし、作戦として失敗なのではないだろうか。

一つは、諜報機関の仕込みということが考えられる。何でも見通す大きな組織のような印象を世間に持たせることによる牽制の意図である。もう一つは単なる金目的の売名である。諜報機関の職員だったという肩書は事実であるが、証言内容は嘘。マスコミが肩書に誘われて寄ってきたら、彼らが喜びそうなストーリーを語る。そうすると、取材や講演で莫大な収入になるわけである。

日本や周辺アジアにも似たような人たちはいる。

日本軍の蛮行なるものを語る自称元・日本兵がいるだろう。この元日本兵の老人の中には左翼系のマスメディアにしょっちゅう登場してくる常連がいる。そして、彼らの経歴が嘘であると検証されている。元日本兵だったのは事実なのだが、年齢的にありえない地位についていたと証言していたり、過去の記録を追っていくと場所や内容が矛盾していたりして、その種のウォッチャーの間では「またこいつか」と扱われている。

恐らくは、左翼系の集会などでの講演収入目的で彼らに近寄って、都合のよいことを言って喜ばせて金儲けしているのだろう。あれだけ徴兵したのだ。病的な嘘つきも中には混じっていただろう。それは、被害者を自称する人たちの中にもいるのは皆さんもご存じだろう。

戦争体験の語り部なるものが一部の観光地にいるが、当時の社会背景をやたら詳しく交える説明が入ると却って嘘臭く見えてくる。「当時の日本は・・・という方針だったので、・・・をやって、私たちは・・・になった」といった感じで、なぜか一般市民が知らないはずの戦争の全貌、しかも戦勝国目線のそれが語られて、その中で翻弄される自分みたいなストーリーになっている。

本当の戦争証言というのは、幹部を除くとほとんど中身が無くて、戦争映画やドラマのような展開を期待しているとがっかりするらしい。

警報が鳴ったのでわけもわからず逃げた、それだけ。防空壕の中は暗くて、その場で用を足すので臭かった、それだけ。一般市民からすれば、危険から逃げるので精いっぱいだからそんなものである。ましてや、今生存している人たちは戦時中は子供だったのだから、もっと漠とした記憶しか残っていないだろう。それが社会背景を知っていることのほうが不自然だろう。

従軍した兵士にせよ、あまり饒舌に語れるような内容は無いのである。作戦の全貌は幹部しか知らないのだそうだ。末端はそれに基づいた命令に従って動くだけ。だから、備蓄した物資や、向かっている場所についての噂を総合してなんとなく行先や戦闘内容が分かる、というのである。

そういった、全貌がよくわからないのだが自分たちがそれに向けて動かされていることが察せられる話が本当の戦争体験である。末端の軍人や一般市民が全体を語ったら、それは後世の創作が混ざっていると言ってよい。

最近は戦争の語り部がいないので若い世代に後継者養成するという、なんともわけのわからないニュースがあった。おかしな話だが、この種の語り部の話は実体験ではなく連合国目線の全貌から語られる創作の朗読劇のようなものだから、彼らからすると後継者養成はできて当たり前なのだろう。

拉致被害者生存説の有力情報源とされ、日本のマスコミなどでも北朝鮮の実態と称する話をしきりに報じるときに引っ張りだこだった北朝鮮の元工作員の男がいた。数年前に薬物売買で逮捕されて、表舞台から消えた。生活に困窮して犯罪を犯したという。

薬物の輸出国ということもあって、北朝鮮から販売要員として出張したのが真相かもしれない。もしかしたら実態以上に国の体制を大きく見せるために北朝鮮が送り込んだ宣伝要員の可能性もある。寝返ったように見えて、実は違ったというパターンである。

証言内容が真実ならば、もっと身元が保護されるだろうし、生活も保障されていたかもしれない。日本政府や韓国政府にとって、この男の価値はその程度だったということからも、証言の真実度についてはおおむね推測できる。秘密主義国家の隠された全貌に基づいた指示に従って行動する末枝が、なぜ色々な事を知っているのか。要はそういうことだろう。

これも、元工作員の肩書を利用して、マスコミや日本人(とくに拉致被害者)が喜びそうな話題に触れて取材を受けていた。拉致被害者が生存しているということをにおわせれば、関係者は大喜びである。養成学校でちょっと似た人を見たというだけの話しかないはずなのに、某救う会では生活支援の話が提起されて会が分裂する原因になったというから、かなりの破壊力だ。

数多くある世の出来事の中で、全貌を把握していると自覚できることはさほどない。だから、全貌を明かさないものの手の内を読むことは難しい。だが、行動する以上は何らかの意図がある。その事実を追い、積み重ねて、意図を読んでいくの繰り返しである。

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