はてなの決心高度

飛行機は初代塗装の日航DC-8が好きです。ちなみに飛行機の話題はゼロです。

ADs

使えない場面、使ってはいけない場面

iPhoneの普及辺りから本格的に広まりだしたクラウドのサービス。そこで使うことに特化したPC端末も登場している。ChromeBookや、ASUS EeeBook X205、HP Stream11などあるが、当ブログの検索でX205について調べに来る数が多い。

X205の検索を見ていると大学からの検索が目につく。大学の学内だと昔から無線LAN網が敷かれていたりして、この種の端末を学校のネットワークから簡単に利用できるのかもしれない。だから、wifiスポットを契約していないようなユーザーにとっても自宅外でこの種のクラウドに依存したPCを使う上での障壁は低い。

だが、大学のような場所で使うとしても、かなり用途は限定的になるだろう。せいぜい学生のレポート作成程度の使い道しかないだろう。そこから踏み込んだデータ処理や、画像処理、映像編集となるとスペックがネックになる。もちろんストレージの貧弱さもネックである。また、いまだにアナログVGAポートで接続するタイプのディスプレイやプロジェクターが多い中で、自分のPCの資料を提示・発表するときにX205を使うことはできない。もう少し重くてもVGAポートやUSB3.0を搭載した1.5kg前後のノートPCを購入した方が良いだろう。

また、大学で扱っているデータをクラウドでやりとりすることへの疑問もある。便利だからと言ってクラウドに保存しているデーターは、本当にクラウドに保存してよい性質のものだろうか。個人情報や、守秘する必要のある企業の情報、あるいは研究中で他機関に公開されると困るようなデータ、そういったものを安易にクラウドに置こうとしていないだろうか。

例えば、医学部の大学病院のような場で患者情報の記載されたデータを何らかの名目で持ち出して、常に不正利用のリスクのあるオンライン上に保存するという行為は情報漏示になりうるだろう。この場合は、大学としての情報の保存方法には確実に管理できる方式を採用するだろうから、公式にクラウドを使わせることは無いだろう。事実、個人情報が少しでも入ったパスワード付のUSBメモリが紛失したとか、それくらいでニュースで報道されて大学病院が謝罪に追い込まれている。クラウドの利用は明らかにずさんな情報管理の範疇に入る。私的な場所に、ログインさえできればすぐに閲覧できる形で、用途不明な事情で持ち出したファイルを掲載しているということになる。

それは極端すぎる例なのだろうが、扱っている情報の重大性を考えてみてほしいのだ。X205をはじめとするストレージの貧弱なPCでは、重大な情報を無くしても気づかない豆粒のようなmicro SDか、ネット上のクラウドにしか保存できない。

オンライン上にある以上は、試行錯誤すれば常に不正ログインできる可能性がある。どこから不正ログインがあったなどと警告が表示がされたら、その段階で手遅れなのだ。既に情報が持ち出された可能性を完全に否定できない。漏れてしまった情報は常に拡散されたり悪用されるリスクをはらんでいる。USBメモリやHDDはアナログな方法で保管すればよい話だが、オンラインアカウントはパスワードの管理ほかに、公開設定を誤った場合に世界中に公開状態になってしまうリスクや、もちろんクラウドサービスの管理者が利害関係のある機関や企業の命令のもとに管理者権限で閲覧をしている可能性もある。

コピペレポートを戒めるのは結構だが、そのほかにも情報の機密保持の教育も必要だろう。レポート作成などでクラウドを使う習慣をつけてしまい、最後は就職先や研究機関の重要情報をクラウド保存して流出させるなどという不祥事を起こすきっかけになりかねない。もちろん、教職員が個人情報や重要情報をクラウドに保存というのもやめてほしい。

ChromeBookやこの種のクラウド利用のwindowsノートPCが、クラウドを使わざるを得ないストレージ構成と安価で必死にアピールしている。だが、それに応じてよいのは個人的な軽い用途程度の利用しかしないユーザーだろう。手軽に扱えない性質の情報に少しでも関わるのであれば、この種のお手軽さをうたっているPCは使わないことだ。

広告を非表示にする