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ハンガリー大学医学部留学に思ったこと

多分、途上国の外貨獲得の手段だと思うのだが、ハンガリーなどの東欧の旧社会主義国家の大学の医学部に留学斡旋する業者があった。その昔、筆者が大学受験していた頃の話であるから、こういった業者がまだあるかは不明である。しかし、利益率良さそうなので、多分まだ活動していると思って調べてみたらまだあった。

当ブログでは過去のエントリーで某大学の医学部関連のエントリーで結構閲覧がある。それなので、ハンガリー医学部の話題は彼らに一定の需要のある情報ではないかと推察する。

こういったものを利用するのは、基本落ちこぼれ層である。ハンガリー医学部の年間学費はちょっとした私大医学部並みあるので経済面の話は言及しないが、富裕層の落ちこぼれに門戸を広く開いている東京医科大学のような底辺私大医学部にすら合格できないが、名ばかりでも医学部進学の既成事実と医師免許が欲しい者が業者を利用する。

もしかして、当ブログを閲覧している読者の中には、このハンガリー医学部の業者の触れ込みで受験を迷っている者がいるかもしれない。

結論からすると、薦めない。

日本国内の医学部にどこも合格できずに海外に希望をつないでいる様な学力不足甚だしい者が、英語で講義を受けて理解し、マジャール語で生活しながら現地で診療の実習をし、日本語で日本の医師国家試験を受験するという道のりが無理があり過ぎる。

現行の制度では日本国内の指定機関で一定期間実習させられ、日本語診療能力の試験を受けて合格した後に医師国家試験受験となる。勿論、競合相手は大学受験の時に及ぶことも出来なかった医学部受験の競争相手の勝者の群に属する者達である。

また、医師国家試験まで行けるのはハンガリー医学部を卒業した者であるが、日本語の試験問題ですらまともに解答出来ない受験生が進学しても卒業は望めない。出国前の英語講習で脱落しようが、現地で留年しようが、中退しようが、お金は斡旋業者やハンガリー医学部に入る。出口が狭いから成立するビジネスだ。

私が受験生の頃に見たパンフレットを見る限り、斡旋業者の事業規模自体が小規模の英語塾のようでそれほど大きなものには見えなかったが、小規模業者でも脱落者が多いからこそ英語塾的な英語講習が定員割れせずに成立するのだし、その後の留学手続きを全員にしなくて済むから日本の業者が小規模で済んだり、ハンガリー医学部も卒業まで行かないから医師免許乱発にならなくて済むのだろう。

医師免許についても、ハンガリー医学部を卒業すれば日本の医師免許と違いEU共通の免許取得が可能という主張があるが、流石に見通しが甘すぎる。

いくらEU共通でも、簡単に越境されたら自国の医療制度が崩壊するから阻止条項はある。移住先の国の言語で一定期間診療実習させられて、やっと医業につけるようになる。ハンガリー以外で医業に就こうとする場合、例えEU圏内と言えど日本の医師国家試験受験までの道のりと同じ手間がかかるのである。この場合、日本語で入試問題を解答出来ない受験生が英語にマジャール語に更にもう一カ国語マスターできるとは到底思えない。

だから、初めから活躍したい国の大学の医学部へ行けば良い。日本の医師免許が欲しいなら、日本の医学部に行けば良い。

このブログを検索あたりで見て来た受験生は、もしかしたらどこでもいいから医学部と名のつく所に入学して医師免許を取得できれば皆同じと思っているのかもしれないが、それで東北医科薬科大学奨学金制度やハンガリー医学部に何かしら希望を見出す前に、少し冷静になった方がよいだろう。それは現状、すなわち自分の学力を自覚し、現実的な方策を取るべきということである。

バカには務まらない総合的な思考力を要する職業なのに、高校までの履修内容は理解してねという確認程度の入試問題すら解答出来ない受験生が、複数言語を自在に駆使して他国の大学で内容を理解して、日本の医師国家試験で免許取得するコースを辿れるかという問題への解答を用意するという事であり、可能というならば最初から日本の大学へ進学するなり、他国の大学へ進学するなり、東欧の旧社会主義国家にこだわる必要性が希薄になると思うのだ。

これは、東北医科薬科大学奨学金制度を見て進学検討する前に、国公立大学の学費総額が遥かに低い額で免除申請も可能だったり、すんなり奨学金が受けられるなら尚更国公立大学へ行けば良いので東北医科薬科大学にこだわる理由が希薄になるという話と似ている。

医学部受験の不合格の原因や現状学力で合格できない原因を直視できない者や改善しようと動かない者は、判断力が弱った隙をついてくる留学斡旋業者の宣伝文句を見て逃避の道を選び、時間も資金も吸い取られて無能の人として世間に放り出される。